本作は、累計発行部数200万部を突破した大人気ホラー漫画「モンキーピーク」のスピンオフ作品です。
原作は、人間の深層心理を抉るようなストーリーテリングに定評のある志名坂高次氏、そして作画は、その恐怖を視覚的に増幅させる鬼才・粂田晃弘氏という最強タッグによって描かれています。本記事では、この注目のホラー漫画「モンキーサークル」のあらすじ、作品内容、そして読者を魅了するその深淵なる魅力について、徹底的に掘り下げていきます。
あらすじ:謎の猿人を追う動画配信者たち、禁断の森で何が起こったのか?
物語は、現代社会を象徴するような10人の動画配信者グループが、未確認生物である謎の猿人を撮影するという刺激的な目的を掲げ、鬱蒼とした深い森へと足を踏み入れるところから始まります。彼らは、その映像を配信することで一攫千金を狙い、世間の注目を集めようとしていました。しかし、彼らの行動は、自然の脅威、そして想像を絶する恐怖との遭遇へと繋がります。
モラルのかけらもない彼らの前に、突如として姿を現したのは、人知を超えた力を持つ“猿”でした。その出現を境に、森は一瞬にして殺意と恐怖に満ちた舞台へと変貌します。本作は、「モンキーピーク」の正統な外伝として位置づけられており、本編とは異なる、もう一つの“鬼猿”の物語が展開されます。
猿の容赦ない襲撃に晒される中、動画配信者たちは極限状態に追い込まれます。生き残るためには手段を選ばず、仲間同士の間に疑心暗鬼が生まれ、それぞれの人間性が剥き出しになっていきます。そんな中、生き残ったシマは、猿との壮絶な戦いの末に証拠となるカメラを手に入れますが、直後に仲間のリョウに裏切られ、そのカメラを奪われてしまいます。結局、他のメンバーの遺体すらほとんど発見されることはなく、猿の存在が公になることはありませんでした。ただ一人生き残ったシマは、深い絶望と復讐心を胸に、その出来事から3年の歳月をかけて真相を追い求めることになります。この事件は、後に「モンキーピーク the Rock」において、「りょうちゃんねる事件」として語られることになります。
作品内容:恐怖とサスペンスが織りなす物語
「モンキーサークル」は、ホラー、バトル、サスペンス、そしてサバイバルといった複数のジャンルを内包する青年漫画です。読者は、謎の猿人という超自然的な恐怖に加え、極限状態における人間同士の心理的な駆け引きや、生き残りをかけた激しい攻防を同時に体験することになります。
本作は、「モンキーピーク」の前日譚として描かれており、本編で触れられる「りょうちゃんねる事件」の全貌が明らかになります。そのため、「モンキーピーク」を読了したファンにとっては、物語の空白を埋める重要なピースとなり、より深く作品世界を理解することができます。また、「モンキーピーク The Rock」へと繋がる伏線も散りばめられており、シリーズ全体を通して楽しみたい読者にとっては見逃せない作品と言えるでしょう。
| タイトル | 連載期間 | 巻数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| モンキーサークル | 2018年10月号 – 2020年1月号 | 全2巻 | 「モンキーピーク」の前日譚、「りょうちゃんねる事件」を描く |
| モンキーピーク | 2016年9月 – 2019年8月 | 全12巻 | シリーズ本編 |
| モンキーピーク the Rock | 2019年11月 – 2021年9月 | 全9巻 | 「モンキーピーク」の続編、「モンキーサークル」の出来事が「りょうちゃんねる事件」として語られる |
物語の舞台設定が現代社会を反映している点も、本作の大きな特徴の一つです。動画配信者グループを主人公に据えることで、現代の視聴者が抱く興味や関心を捉え、より身近な恐怖として感じさせます。彼らの多くは、視聴数を稼ぐことや自己顕示欲を満たすことに重きを置いており、そのモラルの低さや人間関係の脆さが、生死をかけた極限状態においてより一層際立ちます。このようなキャラクター設定は、読者に強い印象を与え、物語への没入感を高める要因となっています。ただし、一部の読者からは、主人公たちの行動に不快感を覚えるという意見も存在します。
全19話で完結しているため、長編作品に手を出しにくい読者でも比較的気軽に読み始めることができるのも魅力の一つです。短い話数の中に、濃密な恐怖とサスペンスが凝縮されており、最後まで飽きさせることなく読ませる力を持っています。
魅力:息をのむ展開と予測不能な恐怖
「モンキーサークル」最大の魅力は、その息をもつかせぬスピーディーな展開と、読者の予想を裏切る予測不能な恐怖です。謎の猿が突如として現れ、容赦なく人間たちを襲う様は、まさにジェットコースターに乗っているかのような止まらない恐怖感を読者に与えます。本編の「モンキーピーク」が、恐怖だけでなく人間性や自然の壮大さといった要素も描いているのに対し、「モンキーサークル」は、ひたすら追い詰められる恐怖に焦点を当てている点が特徴です。希望の光が見えない、あまりにも救いようのない絶望的な展開は、読者の心に深く刻まれ、後味の悪さとともに強烈な印象を残します。
極限状態における動画配信者たちの人間ドラマも見逃せません。生き残るために仲間を裏切ったり、醜い争いを繰り広げたりする彼らの姿は、人間の本質を抉り出すようです。読者からは、登場人物たちの身勝手な行動に対する苛立ちの声も聞かれますが、それもまた、物語への強い感情移入の表れと言えるでしょう。
「モンキーピーク」シリーズを通して共通する、粂田晃弘氏による芸術的なデザインも、作品の魅力を語る上で欠かせません。猿の異形な姿や、鬱蒼とした森の不気味さが現実的に描かれており、読者を恐怖の世界へと引き込みます。ただし、グロテスクな描写も含まれているため、苦手な読者は注意が必要です。
まとめ:「モンキーサークル」はこんな人におすすめ!
「モンキーサークル」は、以下のような読者におすすめできる作品です。
- 「モンキーピーク」シリーズが面白いと思った方で、その世界観をさらに深く楽しみたい方。
- 手軽に読める短編のホラー漫画を探している方。
- スピーディーな展開と容赦ない恐怖を体験したい方。
- 現代的な設定のホラー漫画に興味がある方(動画配信者というテーマ)。
ただし、本作にはグロテスクな表現が含まれているため、そのような描写が苦手な方はご注意ください。
禁断の森で繰り広げられる、予測不能な恐怖と人間ドラマを描いた「モンキーサークル」。あなたもぜひ、この作品を手に取って、新たな恐怖体験に身を委ねてみてはいかがでしょうか。


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